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『稲盛和夫塾長理念』その3

企業哲学を全社員と共有する



 時代がどのように変わろうとも人間の本質は変わらない。

必要なことは「人間とは何か」「人生とは如何にあるべきか」

「人間として何が正しいのか」など、人間としてもっとも基本

的な倫理、哲学を真剣に探究することであり、そのなかで自己

の存在意義を確認し、自らの人生の指針としての哲学を確立す

ることである。

 三十七年前、私は何の経営知識もないまま京セラを創業した。

そのような私は、人間として正しい事を追求することをベース

にして経営を始める以外方法はなかった。そこで、私は人生の

本当の意味、経営のあるべき姿を真剣に考え、自分なりの経営

哲学を確立してきた。そして、それを社員と共有する事に今日

まで最大の努力を払い続けている。

 だから、京セラは創業以来大変順調に発展を続けているが、

その理由を問われると私は「企業哲学があり、それを全社員と

共有できているからです」と答えているのである。


       『成功への情熱ーPASSIONー』PHP研究所 刊より