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『稲盛和夫塾長 名言集』その3

★一日一日積み重ねる


「自分の歩みがあまりにも遅々として進まない

 場合には、たいていの人は目標への到達を諦めて

 しまいます。

 ところが、私の場合は、目の前の一日しか見てい

 ませんでした。」




 コンパをして、みんなと酒を飲みながら「今に日本一になるぞ」ということを

言っていた。酒を飲むと調子が上がってきて、景気のいいことばかり喋っていま

したが、それはまんざらデタラメでもなく、私自身は本当にそう思っていたので

す。一回や二回なら、みんなも「何を言っているのだ」と思ったでしょうが、毎

回毎回、何十回も聞かされているうちに、従業員も次第にその気になっていくわ

けです。

 しかし、世界一というようなことを押しつけたのでは、現実との差がありすぎ

て、「そんな高い山に登れるわけがない」と思い絶望的になってしまいます。と

ころが、「今日一日を一生懸命にやろう」とだけ言ったものですから、気楽にな

って、あまり先のことは意識しないで一生懸命に働けたわけです。そして、そう

した一日一日の積み重ねが、今日の京セラをつくってきたのです。つまり、目標

を忘れてはいないが、とりあえずその日一日を済ませばいいという気持ちで取り

組めるから、従業員も毎日の仕事を続けられたのです。

 遙かに遠い目標を掲げながら、自分の歩みがあまりにも遅々として進まない場

合には、たいていの人は目標への到達を諦めてしまいます。ところが、私の場合

には、目の前の一日しか見ていませんでした。頑張って働くと、一日はすぐに過

ぎてしまいます。尺取り虫みたいにノロノロとした歩みのようですが、気がつく

と、毎日毎日の歩みが積み重なって、かつては遠かった世界一という目標を達成

していたのです。
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