TOPICS

『稲盛和夫塾長 名言集』その5

人類が目覚めたとき「利他」の文明が花開く




 私たちが地球という船もろともに沈んでおぼれないためには、もう一度、

必要以上に求めないという自然の節度を取り戻すほかはありません。

神が人間だけに与えた知性を真の叡智とすべく、自らの欲望をコントロール

する術を身につけなくてはならないのです。

 すなわち「足るを知る」心、その生き方の実践が必要になってきます。

いまもっているもので足りる心がなかったら、さらに欲しいと思っているものを

手に入れたところで、けっして満足することはできないはずです。

 これ以上、経済的な富のみを追い求めるのはやめるべきです。国や個人の目標を

物質的な豊かさだけに求めるのではなく、今後はどうすればみんなが心豊かに

暮らしていけるかという方向を模索すべきです。

 それが老子のいう、「足るを知る者は富めり」という「知足」の生き方です。

欲しいものが手に入らないときは、手に入るものを欲しがれという格言もあります。

「満足こそ賢者の石」。知足にこそ人間の安定があるという考え方や生き方を、

私たちは実践していく必要があるのです。

 つまり私欲はほどほどにし、少しくらいのところで満ち足りて、残りは他と

共有するやさしい気持ち。あるいは他に与え、他を満たす思いやりの心。

甘いといわれようが、絵空事といわれようが、私はそのような考え方が必ず日本を

救い、大きくいえば地球を救うと信じています。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス(ブログには公開されません):

ホームページURL:

コメント:

認証(表示されている文字列を入力してください):
727s